わかるとできる
先生が前で問題の説明をし、「そうか!わかった」という経験、とても大切
ですよね。人は意味のあることがらは頭によく残っています。記銘力と言います。
新しく体験したことを覚える能力。過去に体験したことを保持する能力を記憶力
というのに対してこういいます。
一方、できる、というのは、「問題を出されて自力で正解できる能力」だと言えます。
わかったつもりでも、いざ問題を解いてみるとわかっただけでは正答に至らない場合
がよくあります。そして、学校のテストで得点に結びつくのは、
「何問正解したか」「どれだけできたか」です。
学習塾は、来ている生徒に少しでもいい成績をとって喜んでいただくことが
その存在意義です。「わかったつもり」を「できる」まで。問題を解くうえで
間違いやすいところ、わかりづらいところを説明し、自力で正解できる力を
身につけていただけるよう指導をしてまいります。
中3の二次方程式で解の公式を習います。a,b,c数を代入するだけで、解が求め
られます。この問題は「できる」のです。でもその
「解の公式がなぜ成り立つのか導きなさい。」と言われて、
どれだけの生徒ができるでしょうか。稲美中学の中間テストで出題されました。
わからなくてもできる例はほかにもあります。
円錐の体積=底面積×高さ×1/3。
「なぜ1/3を掛けるのか。このことが小学・中学の算数・数学で証明できないこと」
が数学的に証明されているそうです。
私は高校数学の微分・積分の授業中に「もしかして底面積×高さ×1/3の1/3て、
ここからきてるんちゃうん?」と思いつき、実際に問題を作って解いてみて、
なるほど円錐の体積=底面積×高さ×1/3になる、とわかって感動した経験があります。
このように、わかるということはとても大切。言い過ぎとの批判を覚悟で使わせていただくと
「知能を総動員して初めて可能になる崇高な知的行為である」と思います。
わかってもらうように説明。そこで満足せず、できるように指導する。
冬季講習で「わかる喜びからできる自信へ」という1行のスローガンにはこのような
深い意味と、受講者に対する「約束」が込められています。